インクレチン関連薬の多面的作用

2013年最後の講演会では、インクレチン関連薬の、神経保護作用、糖尿病合併症抑制の報告を聞いてきました。清野裕先生の講演をAbstract にあたってまとめてみました。大変、勉強になる講演でした。
神経保護作用
メカニズムは不明だが、GLP-1の Neuroprotective effect が期待されている。
エクゼナチドがパーキンソン病45人のパイロットスタディで、神経症状改善効果を認めた。
 
45人のパーキンソン病患者で、エクゼナチド12ヶ月注射による神経保護作用を検討した。Movement Disorders Society Unified Parkinson's Disease Rating Scale (MDS-UPDRS) といくつかの mono motor testsで評価した。 エクゼナチドで  L-dopa failure が1例あり、体重減少が起こるが、治療はtolerableであり、 preliminary clinical data は、biological effective であった。今後、二重盲検試験が必要。1)
 
腎保護作用
GLP-1受容体は、糸球体毛細血管壁に発現している。 糖尿病モデルマウス (Akita mice) で、リラグルチドが、尿アルブミンを減少させ、glomerular expansion を抑制し、糸球体のスーパーオキサイドと腎のNAD(P)H oxidase を低下させた。GLP-1は、慢性的高血糖下で、酸化ストレスを改善することにより腎保護効果を示す。2)
 
 
神経伝導速度の改善
エクゼナチドは、 糖尿病状態を再現した培養法で、マウスの 後根神経節(dorsal root ganglion) 細胞の軸索を伸張させた。動物実験レベルでは、ストレプトゾトシンで糖尿病を誘導したマウスの運動神経電動速度、感覚神経伝導速度を改善させた。3)
 



 

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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