スルフォニルウレア剤とcAMPは、 Epac2 に結合し活性化する。

まとめ
スルフォニルウレア剤とcAMPは、それぞれ Epac2 の cyclic nucleotide–binding domain (cNBD)-AとcNBD-Bに結合する。スルフォニルウレア剤と Epac2 の結合では、cAMP濃度と薬剤の構造が重要となる。

アドレナリンは、β細胞でGi-coupled-α2 adrenergic receptor を活性化し、cAMP濃度を低下させる。 
アドレナリンにより細胞内cAMP濃度を低下させると、グリベンクラミドによる Epac2を介したRap1活性化がおこらない。 スルフォニルウレア剤の結合とRap1の活性化は、cAMP濃度に依存している。 
 
グリメピリド、グリベンクラミドはEpac2A を活性化するが、グリクラジドは活性化しない。
結晶構造解析で、スルフォニルウレア剤との結合で重要なアミノ酸は、Cys105、Gly114、Ser116、His124と予測された。
グリクラジドは、Gly114にのみ作用するため、Epac2に対するbinding affinity が低い。 
 
cNBD-A、cNBD-Bは、closed conformation をとっている。cAMPがcNBD-Bに結合することにより、open conformation となり、スルフォニルウレア剤が、cNBD-Aに結合可能となるモデルが提唱されている。
 
 
感想
GLP-1およびGIPは、膵β細胞で、cAMP 上昇を介してEpac2 を活性化する。 
スルフォニルウレア剤はインスリン分泌の惹起経路 (triggering pathway) だけでなく、インクレチンによる増強経路 (incretin-potentiated insulin release) にも作用している。
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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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