メトフォルミンは脂質を減らし、インスリン感受性を回復させる

Acetyl-CoA carboxylase (ACC) 1はAcetyl-CoAからMalonyl-CoA を生成する。
Malonyl-CoAは、脂肪酸合成のprecursor である。 
 
ACC2はミトコンドリアに存在し、脂肪酸のミトコンドリアへ輸送を阻害する。
ミトコンドリアでは脂肪酸のβ酸化がおこる。
 
AMP-activated protein kinase (AMPK) はマウスで、ACC1 Ser79 、ACC2 Ser212をリン酸化し、ACCを抑制する。その結果、Malonyl-CoA からの脂肪合成 が抑制され、ミトコンドリアでのβ酸化が亢進する。
メトフォルミンは、AMPKを介して肝臓の脂肪蓄積を抑制する。

インスリンはAkt を介してFOXO1を抑制し糖新生を抑制している。
脂肪蓄積は、PKC-εを介してインスリンシグナルを抑制するため、インスリンによる糖新生抑制が解除され糖新生が増加する。 
メトフォルミンは、肝臓の脂肪蓄積を改善させ、インスリンシグナルを回復し糖新生を抑制する。
 
1. Shaw RJ. Nat Med. 2013 Dec 5; 19(12): 1570-2. Metformin trims fats to restore insulin sensitivity  

2. Fullerton MD et al. Nat Med. 2013 Dec;19(12):1649-54. Single phosphorylation sites in Acc1 and Acc2 regulate lipid homeostasis and the insulin-sensitizing effects of metformin

3. Jornayvaz FR, Shulman GI. Diacylglycerol activation of protein kinase Cε and hepatic insulin resistance Cell Metab. 2012 May 2;15(5):574-84. 
diacylglycerolsがPKCεを活性化し、インスリン受容体シグナリングを抑制する。
インスリンはAkt を介してFOXO1を抑制し糖新生を抑制している。

4. Czech MP. Insulin action and resistance in obesity and type 2 diabetes. Nat Med. 2017 Jul 11;23(7):804-814. doi: 10.1038/nm.4350.

2017/9/4改定


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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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