ADVANCE試験のフォローアップで、血糖コントリールにlegacy effect は認められず。血圧コントロール群では死亡率の低下が持続

ADVANCE試験のフォローアップの結果です。
ADVANCE 試験後、6年のフォローアップで、血糖強化療法群と標準治療の間で、死亡率、大血管イベントに差はない。
Second endpoint の腎症については、発症例(イベント数)が少ないが、end-stage renal disease (ESRD) 発症率が強化療法群で有意に低下している。ESRDが少ないという結果は死亡率に反映されていない。
 
平行して行われた血圧治療群(perindoril+indapamide ) とプラセボの比較では、全死亡、心血管死亡のリスク低下が示された。
 
ACCORD 試験のフォローアップで血糖コントロールのlegacy effect は認められないのはなぜか。
・参加者の背景
若い1型糖尿病 (DCCT、EDIC)、診断されたばかりの2型糖尿病 (UKPDS)では、血統コントロールの有用性が示されている。ACCORD 試験の参加者は年齢が高く罹病歴が長い。(登録時データで平均年齢66才、罹病歴約8年)
 
・血糖コントロールの差が少ない
ADVANCE 試験では、強化療法群と従来療法群のA1Cの差は5年間で 0.67% 
DCCTでは6.5年間で2%、UKPDSでは10年間で0.9%の差がついている。
 
・ベースラインのA1Cが低い
ADVANCED 試験のベースラインA1Cは7.5%、DCCT、UKPDSではより高い。
 
血圧治療群のbenefitは持続する。
血圧治療群(perindoril+indapamide )では、フォローアップ期間でも、全死亡、心血管死亡のリスク低下が示された。両群間の血圧の差は、5.6/2.2 mmHg、終了後6ヶ月の時点で、その差は消失していた。
 
試験期間で全死亡、心血管死亡率がプラセボより低下し、フォローアップ期間でその差は減弱したが有意に低下を示している。(ハザード比はそれぞれ0.91、0.88)
 
1. Zoungas S, Chalmers J, Neal B, Billot L, Li Q, Hirakawa Y, Arima H, Monaghan H, Joshi R, Colagiuri S, Cooper ME, Glasziou P, Grobbee D, Hamet P, Harrap S, Heller S, Lisheng L, Mancia G, Marre M, Matthews DR, Mogensen CE, Perkovic V, Poulter N, Rodgers A, Williams B, MacMahon S, Patel A, Woodward M; the ADVANCE-ON Collaborative Group. N Engl J Med. 2014 Sep 19. [Epub ahead of print] Follow-up of Blood-Pressure Lowering and Glucose Control in Type 2 Diabetes. 

2. The ADVANCE Collaborative Group Intensive Blood Glucose Control and Vascular Outcomes in Patients with Type 2 Diabetes N Engl J Med 2008; 358:2560-2572June 12, 2008DOI: 10.1056/NEJMoa0802987

 

関連記事
プロフィール

N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

最新記事
カテゴリ
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
学問・文化・芸術
65位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
自然科学
11位
アクセスランキングを見る>>
検索フォーム