オレキシン受容体拮抗薬(Suvorexant, 商品名Belsomra)

 オレキシン受容体拮抗薬(Suvorexant, 商品名Belsomra) の発売記念講演会のまとめです。
 
オレキシンは、食欲亢進ホルモンとして発見された。Orexin はギリシャ語の”appetite”、視床下部外側、後側に発現している。
 
ノックアウトマウスにやせは見られず。ナルコレプシー様の症状が認められた。
ヒトのナルコレプシーでは髄液中のオレキシン濃度が低下している。
 
オレキシンは、覚醒のスイッチを入れ、覚醒を維持すると考えられている。
 
ベンゾジアゼピン系薬剤が日本の不眠治療薬処方の80%を占めている。3)
ベンゾジアゼピン系薬剤は依存性と不安や不眠という離脱症状(withdrawal symptom) がある。3)
 
6ヶ月間の治験の結果では、オレキシン受容体拮抗薬は依存性が少ない。3)
また、作用メカニズム上、レム睡眠を阻害しない。運動機能を低下させないと考えられている。
 
オレキシン受容体作動薬は、ナルコレプシーの治療薬として期待され、筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構 (IIIS) において創薬プロジェクトが進行している。
 
1. Sakurai T et al. Orexins and orexin receptors: a family of hypothalamic neuropeptides and G protein-coupled receptors that regulate feeding behavior. Cell. 1998 Feb 20;92(4):573-85.

2. Hara J et. Genetic ablation of orexin neurons in mice results in narcolepsy, hypophagia, and obesity. Neuron. 2001 May;30(2):345-54.

3. New drug offering shortcut to sleep, without the addiction, to be released in Japan first
http://ajw.asahi.com/article/sci_tech/medical/AJ201411050065
 

 
 

プロフィール

N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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