糖尿病発症前のスタチン服用は糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害のリスクを低下させる

デンマークの診療記録ベースの観察研究、40歳以上、スタチン服用の15679人
糖尿病発症前にスタチンを服用した症例では、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害のリスクが低下していた。
 
フォローアップ期間2.7年 HRは網膜症 0.6、神経障害 0.66、糖尿病性腎症のリクスは同等。
 
以下の病名で合併症を判断した。
網膜症  増殖性網膜症、黄斑浮腫
神経障害  初期の知覚消失 (early loss of sensory abilities)、erectile dysfunction、下肢壊疽
腎症    尿アルブミン上昇
 
スタチンが微小血管障害増加とは関連してないし、実際に微小血管障害に対して保護的作用を示すかどうかは、ランダマイズドコントロールスタディが必要。
 
フェノフィブラートは網膜症と尿アルブミン抑制作用が示されている。この効果は脂質低下作用でなく抗炎症作用によると考えられている。スタチンも抗炎症作用があるので、今回の結果となったという考察です。
 
1. Nielsen SF, Nordestgaard BG. Lancet Diabetes Endocrinol. 2014 Nov;2(11):894-900. Statin use before diabetes diagnosis and risk of microvascular disease: a nationwide nested matched study.

2. Preiss D. Lancet Diabetes Endocrinol. 2014 Nov;2(11):858-9. Do statins reduce microvascular complications in diabetes? 

 
 
 

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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