低血糖と不整脈(1) 迷走神経の過度の代償による徐脈がおこる

インスリン治療中の2型糖尿病25人、日中と夜間で、正常血糖と低血糖を比較した。
 
除脈、上室性および心室性異所性収縮 (atrial and ventricular ectopic count ) は夜間低血糖で正常血糖に比べ起こりやすい。
 
除脈の頻度は、日中は低血糖と正常血糖で差はないが、夜間低血糖で正常血糖にくらべ8倍のリスクとなる。
低血糖ではQTc が延長し、T波は低血糖から正常血糖値に戻るにつれ平坦化する
 
低血糖ではまず交感神経反応 (sympathetic nerve response) が起こったのち、過度の迷走神経による代償 (vagal nerve compensation) となり、徐脈や不整脈の原因となる。 
 
夜間はグルコースに対するcounter regulationが低下し低血糖が遷延しやすい。
 
夜間、低血糖で正常血糖に比べ除脈リスクが高いのは、迷走神経による過度の代償作用が想定されている。
 
1. Chow E, Bernjak A, Williams S, Fawdry RA, Hibbert S, Freeman J, Sheridan PJ, Heller SR. Risk of Cardiac Arrhythmias During Hypoglycemia in Patients With Type 2 Diabetes and Cardiovascular Risk Diabetes. 2014 May;63(5):1738-47.

2. Clark AL, Best CJ, Fisher SJ. Even Silent Hypoglycemia Induces Cardiac Arrhythmias. Diabetes. 2014 May;63(5):1457-9.

 
 

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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