心筋梗塞とApoB/ApoA1(INTERHEART STUDY)

Lipids, lipoproteins, and apolipoproteins as risk markers of myocardial infarction in 52 countries (the INTERHEART study): a case-control study. Lancet 2008; 372: 224–338
 
2008年の論文で、9345症例、12120コントロールの非空腹時採血。ApoB/ApoA1は、心筋梗塞の予測因子としてはT-chol/HDLよりも優れているという内容。
 
ApoBIはすべての民族で総コレステロールより強力なマーカーであり、ApoA1上昇は、Black African 以外でHDLコレステロール濃度よりも心筋梗塞のリスク減少に結びついているということです。
 
脂質管理としてはLDL、HDLを指標にしていたので、非常に興味深かった。今や、ApoB/ApoA1は、多くの論文で言及されている。
 
LDLよりApoBが良い理由は、
―動脈硬化を起こすリポプロテインパーティクルは、1分子のApoBIをもつので、数としては同じ。Small dense LDL が多いとコレステロールが少ない小さい粒子である.。Small dense LDLがあると、LDLコレステロール値だけで判断することは、LDLパーティクルの数を低く評価することになるためではないか―ということ。
 
ApoA1については、
1.ApoA1はコレステロール逆転送をガイドし、抗酸化、抗炎症性であり、NO産生を助ける。
2.ApoBと異なり、ApoA1、HDLコレステロール、HDLパーティクル数との関係はない。
3.中性脂肪が高いと、HDLコレステロールは低下するが、ApoA1は変わらない。HDLは肝臓に取り込まれてクリアランスされるが、VLDLとHDL-2との間の、core lipid exchange がより多くなるため。
 
中性脂肪が高値の時はHDLが低い印象があったが、その理由が少し理解できました。ApoAIの重要性も認識できた論文でした。
 
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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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