膵島炎 はインスリンを産生している膵島に認める

移植ドナーの解析、膵島炎 (insulitis) の頻度は、1型糖尿病罹病歴と逆相関する。
糖尿病発症後12年までは高率に膵島炎を認めた。
膵島炎 はインスリンを産生している膵島に認める。

まとめ
1型糖尿病の臓器移植ドナー80症例で、膵島炎は18症例(23%)に認められる。
2つの膵島自己抗体をもち糖尿病を発症していない18症例で、膵島炎は2症例(11%)に認められる。

膵島炎の頻度(総膵島数に対する)は、糖尿病罹病歴と逆相関し、発症年齢には関係しない。
膵島炎の頻度は今回の検討では0.3%から10.6%
0.3%の症例は12歳、罹病歴9年、10.6%の症例は13歳、罹病歴0年
1型糖尿病発症1年未満では4/4 (100%) に膵島炎を認め、1年以上では14/75 (19%) となる。
罹病歴12年までは高率に膵島炎を認める。18/40 (45%)

膵島炎 はインスリンを産生している膵島に認める。
(islet producing insulinで 33%、insulin negative islet (glucagonが染色される) で 2%)

膵島内のCD45+、CD3+、CD20+、T-cell subset 細胞数は、膵島炎の頻度と相関する。

膵島炎がある 1型糖尿病のドナー方が、膵島炎のないドナーより β-cell mass が多い。
α-cell area は、1型糖尿病の有無に関係しない。

1型糖尿病がない場合、膵島自己抗体の有無で、β-cell mass は同じ

CD3+細胞が6個以上で膵島炎とする
膵島は① insulin+, CD3- ② insulin+, CD3+ ③insulin-, CD3- ④ insulin-, CD3+ のsubset に分類される。

Campbell-Thompson et al. Insulitis and β-Cell Mass in the Natural History of Type 1 Diabetes. Diabetes. 2016 Mar;65(3):719-31. doi: 10.2337/db15-0779. Epub 2015 Nov 18.

Roep BO. Insulitis Revisited. Diabetes. 2016 Mar;65(3):545-7. doi: 10.2337/dbi15-0040.

 
関連記事
プロフィール

N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

最新記事
カテゴリ
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
学問・文化・芸術
75位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
自然科学
10位
アクセスランキングを見る>>
検索フォーム