SGLT2阻害薬の降圧作用

Dapagliflozin は、12週間前の服用で、プラセボに比べ、座位収縮期血圧を4.8 mmHg 低下させた。
サイアザイドとの併用より、βブロッカー、カルシウム拮抗薬との併用の方が、座位収縮期血圧降圧作用が強い。
24時間収縮期血圧の平均値をプラセボに比べ 4.45 mmHg 低下させるが、併用薬剤間での差はみられない。拡張期血圧は変化しない

SGLT2阻害薬の血圧低下要因
• Osmotic diuresis
• Mild natriuresis
• Decreased body weight
• Effect on vascular stiffness
• Reduction of serum uric acid

尿量増加 (200-600ml) が、最も降圧作用を説明しやすい。ヘマトクリット値2.2%上昇、レニンアンギオテンシン系は活性化される。初期のナトリウム喪失は代償される。
腎機能が低下しても、SGLT2阻害薬の血圧効果を作用は低下しない。Osmotic diuresis、natriuresis のみでは血圧低下を説明できない。
高尿酸治療のトライアルで、血圧低下が報告されている。
体重減少、高血糖による酸化ストレス改善、血管内皮に対するナトリウム負荷の軽減により、Vascular stiffness は低下する。

Antihypertensive effects of SGLT2 inhibitors in type 2 diabetes Lancet Diabetes Endocrinol. 2016 Mar;4(3):188-9.

Weber MA et al. Blood pressure and glycaemic effects of dapagliflozin versus placebo in patients with type 2 diabetes on combination antihypertensive therapy: a randomised, double-blind, placebo-controlled, phase 3 study Lancet Diabetes Endocrinol. 2016 Mar;4(3):211-20
Dapagliflozin 10 mg 、12週間投与でプラセボに比べ座位収縮期血圧が4.84mmHg 低下した。プラセボとのA1C の差は、0.61%

Oberleithner H et al. Salt overload damages the glycocalyx sodium barrier of vascular endothelium. Pflugers Arch. 2011 Oct;462(4):519-28.
糖化タンパクglycocalyx は、バイオポリマーとして、血管内皮細胞を保護している。
ナトリウム負荷で血管内皮の糖化タンパクは、ナトリウム放出からナトリウム吸収へ変化し、vascular stiffness が上昇する。


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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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