α2A-Adrenergic Receptorsとインスリン分泌低下

1) α2A-Adrenergic Receptors and Type 2 Diabetes. N Engl J Med 2010; 362: 361-362.
2) Overexpression of Alpha2A-Adrenergic Receptors Contributes to Type 2 Diabetes.2 Science 010: 327; 217 – 220
2)は、ストーリー性があり、疾患の理解に役立つ興味深い論文。Scienceに出てNEJMで解説されるだけの事はあると感じた。

「膵 β細胞で、Alpha2A-Adrenergic Receptors (α2A-AR)の発現が過剰であるとインスリン分泌を抑制する。α2A-AR遺伝子(ADRA2A)のpolymorphisms がインスリン分泌低下に関連している。ADRA2A polymorphismsのあるヒトのドナーの膵島でも、α2A-AR発現増加、インスリン分泌低下が認められた。」

「膵β細胞量、あるいは機能の低下により糖尿病が発症する。」とNEJMで述べられていたが、ADRA2A polymorphismsは、インスリン分泌低下という点で膵β細胞機能低下に関連している事になると思います。

ADRA2A polymorphismがあるとα2A-AR発現が増加しているので、アドレナリンンが増加するストレスのかかるような状況では、インスリン分泌が低下すると予測される。

糖尿病には、膵β細胞量が減り血糖値の上昇が著しいものから、この論文で示される軽度の分泌低下からさまざまあり、糖尿病はヘテロな病態の集合だと改めて実感させられました。

医師ブログ20100203
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糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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