SGLT2阻害薬とケトン体 2

 EMPA-REG で認めた死亡率低下の要因で、血中ケトン体が心保護作用を示すかについては、ケトン体酸化のデータを必要する。(Cell metabolism)

まとめ
酸素一原子あたりATP産生率で、β-hydroxybutyrate (βOHB) は脂肪酸より良いが、グルコースより低い。(グルコース > βOHB > 脂肪酸)
グルコース、βOHB、脂肪酸はすべて、TCAサイクルの Acetyl CoA と競合する。
βOHBの利用が増加した場合、グルコースの利用が低下し、cardiac efficacy は低下はずである。
SGLT2阻害薬を服用した2型糖尿病患者で、心筋でのケトン体利用がエネルギー効率を改善させるかどうかは、ケトン体酸化のデータを必要する。

βOHBが、ヒストン脱アセチル化酵素 (histone deacetylase (HDAC)) を阻害し、酸化ストレス低下させる。酸化ストレスの改善は、cardiac hypertrophy signaling を低下させる。

Lopaschuk GD, Verma S. Empagliflozin's Fuel Hypothesis: Not so Soon. Cell Metab. 2016 Aug 9;24(2):200-2. doi: 10.1016/j.cmet.2016.07.018.
http://www.cell.com/cell-metabolism/abstract/S1550-4131(16)30364-3

Shimizu T et al. Suppression of oxidative stress by β-hydroxybutyrate, an endogenous histone deacetylase inhibitor. Science. 2013 Jan 11;339(6116):211-4.
βOHBは、histone deacetylase を阻害し、oxidative stress resistant factor FOXO3A and MT2の転写活性を調節する。
βOHBを投与したマウスの腎臓で酸化ストレスが低下する。

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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