脳卒中と心筋梗塞の発症率の比較-日本人では、脳卒中が多い。

One-Year Cardiovascular Event Rates in Outpatients With AtherothrombosisJAMA. 2007;297(11):1197-1206
Reduction of Atherothrombosis for Continued Health (REACH) Registry

内山先生の講演会で知った論文。脳卒中と心筋梗塞は心血管イベントとしてまとめられがちだが、外来の印象では、脳卒中の方が多いと感じており、それは裏付けられた。さらに、国によってそれらの発症率は異なっていることが示されている。

「冠動脈疾患
(CAD)、脳血管疾患(CVD)、末梢血管病(PVD)の既往あるいは、3つ以上のリスクファクターのある患者で、1年間の外来通院中の心血管イベント発症率を調査。44カ国、69236人が登録された。リスクファクターは糖尿病、ABI 0.9 未満、頸動脈狭窄70%以上、頸動脈肥厚、収縮期150 mmHg 以上の高血圧、高コレステロール血症、喫煙、男性65歳以上、女性70歳以上。」
「日本では、心血管死、非致死性心筋梗塞が他国と比べ最も低く、非致死性脳卒中が北アメリカ、西欧、オーストラリアに比べ高かった。」
 
感想
 日本で、非致死性心筋梗塞 0.8に対し、非致死性脳卒中は1.80であり、脳卒中は心筋梗塞の2倍以上起こっている。 非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中の発症率は、北アメリカでは、1.29, 1.18、西欧では1.07, 1.53、東欧では1.25, 3.78. 他の国の論文を読むときに、国別、民族別の疾患発症率の違いも考慮してみないといけないと思う。
 講演を聞きながら、東欧で脳卒中の発症率が高いことを知り、東欧出身のJEF千葉の名将、オシム監督が脳梗塞になられたことを思い出していました。

医師ブログ20100211_2006年JEF
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糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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