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カイロミクロンによるインクレチン分泌促進

脂質は、腸管内腔側 (apical site) のFFA1 (GPR40) やGPR119 を介してGLP-1、GIPを分泌することが知られている。
長鎖脂肪酸はFFA1を、モノアシルグリセロール、特に2-オレオイルグリセロールは、GPR119 を 活性化する。

カイロミクロンは、マウス十二指腸培養細胞やプログルカゴン遺伝子由来産物を産生する培養細胞 (GLUTag)で、GLP-1およびGIP分泌を刺激する。

カイロミクロは腸管細胞で合成される。カイロミクロンの中性脂肪は、血管内皮に存在する lipoprotein lypase (LPL) により長鎖脂肪酸とモノアシルグリセロールに分解される。

GLUTag で、LPLの抑制やFFA1の阻害によりカイロミクロンのインクレチン分泌促進作用は低下する。
またカイロミクロンよりGLUTag 細胞内カルシウム濃度が上昇する。

カイロミクロンによるインクレチン分泌促進には、毛細血管側(basolateral site) のFFA1あるいは他の脂質受容体が関与している可能性がある。

カイロミクロンはCCK上昇を介してGLP-1分泌を促進することも報告されている。

Psichas A et al. Chylomicrons stimulate incretin secretion in mouse and human cells Diabetologia. 2017 Dec;60(12):2475-2485

Ekberg JH et al. GPR119, a major enteroendocrine sensor of dietary triglyceride metabolites coacting in synergy with FFA1 (GPR40). Endocrinology 157:4561–4569
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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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