4T study 続報

SU剤に追加するインスリン治療(the Treating to Target in Type2 Diabetes (4-T study) 続報、3年目の結果)
Three-Year Efficacy of Complex Insulin Regimens in Type 2 Diabetes
R. R. Holman and Others
N Engl J Med 2009;361:1736-47.

SU剤治療を行っている患者さんに追加するインスリン製剤として
2相性インスリン 1日2回 (biphasic insulin aspart)
食前インスリン(アスパルト)1日3回 (prandial insulin aspart)
基礎インスリン(レベミル)1日1回 (basal insulin detemir) の比較。
708人の糖尿病患者を 235人―239人―234人に振り分け。糖尿病罹病歴は9年。
アウトカムは、A1C6.5%以下の達成率、低血糖、体重増加で比較した。
A1C中央値は同じ(7.1-6.8-6.9%)だが、A1C6.5%以下の達成率は、二相性インスリンで低い。
A1C6.5%以下の達成率
1)2相性インスリン 1日2回  31.9%
2)食前インスリン(アスパルト)1日3回  44.7% p=0.006
3)基礎インスリン(レベミル)1日1回 43.2% p=0.03

セカンドタイプインスリンの併用率と併用のレジメ、
1)2相性インスリン 昼に最低4単位、最大6単位の食前インスリンを追加
2)食前インスリン(アスパルト) 寝る前 10単位の基礎インスリンの追加
3)基礎インスリン(レベミル) 食前に最低4単位、最大6単位の食前インスリンを追加

A1C6.5%を達成した際のセカンドタイプインスリンの併用率
1)-2)-3)67.7 - 73.6 - 81.6%

それぞれ、セカンドタイプのインスリンが併用されて、強化療法に近い治療になっている。

患者一人当たり、1年の低血糖回数
1) -2)-3)3.0 – 5.7– 1.7
基礎インスリン群が一番少ない
Mean の体重増加
食前インスリングループで一番多い
結論
経口薬に、食前3回アスパルトや基礎インスリン一回の追加の方が、二相性インスリンの追加よりも、よりよいA1Cの結果が得られた。

感想
混合型、超速効型、持効型のうち、どのインスリンを選択するかでなく、超速効+持効型(basal + bolus) が結局一番良いという結果。

追記(20100314)
4T study - 強化療法へ至る経路は日本と異なる。
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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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