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カルシウム拮抗薬が発症初期の1型糖尿病のβ細胞を保護する。

カルシウム拮抗薬は、β細胞のアポトーシスの原因となるthioredoxin-interacting protein (TXNIP)の発現を抑制する。
発症3ヶ月以内の1型糖尿病患者で1年間のverapamil服用はプラセボに比へインスリン分泌低下を抑制した。

まとめ
高血糖下のβ細胞ではthioredoxin-interacting protein (TXNIP)が増加する。
TXNIPは、thioredoxinと結合し、細胞内の酸化ストレスを促進する。
TXNIPの過剰発現は、β細胞のアポトーシスを誘導する。
カルシウム拮抗薬(verapamil、diltiazem)が心筋細胞、膵β細胞株、膵島でTXNIPの発現とアポトーシスを抑制する。

発症3カ月以内の1型糖尿病、18-44歳、食事負荷テストで、C-peptide >_0.2 ng/L、少なくとも一つ以上1型糖尿病関連自己抗体陽性、徐放型Verapamil 1日1回あるいはプラセボを1年間投与した。(11人verapamil、13人プラセボ)
verapamil群で、3ヶ月、12ヶ月で食事負荷後の C-peptide area under curveが広く、インスリン必要量と低血糖頻度が少ない。

Ovalle F et al. Verapamil and beta cell function in adults with recent-onset type 1 diabetes Nat Med. 2018 Jul 9. doi: 10.1038/s41591-018-0089-4. [Epub ahead of print]
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29988125/
https://www.nature.com/articles/s41591-018-0089-4

Chen J, Saxena G, Mungrue IN, Lusis AJ, Shalev A. Thioredoxin-interacting protein: a critical link between glucose toxicity and beta-cell apoptosis. Diabetes 2008;57:938–944

Xu G, Chen J, Jing G, Shalev A. Preventing beta-cell loss and diabetes with calcium channel blockers. Diabetes. 2012 Apr;61(4):848-56. doi: 10.2337/db11-0955.

Zhou R, Tardivel A, Thorens B, Choi I, Tschopp J. Thioredoxin-interacting protein links oxidative stress to inflammasome activation. Nat Immunol 2010;11:136–140
 
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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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