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インスリンペプチドは膵外のリンパ組織でもCD4+ T cell に認識されている。

NODマウスの antigen presenting cell (APC) では、MHC class II molecule であるI-Ag7が、インスリン B鎖12-20アミノ酸のペプチド (B:12-20) をCD4+ T cell に提示する。その結果、CD4+ T cell が活性化される。これらの細胞により、ほかのβ細胞のペプチドを認識するCD8+ T cell の活性化が開始される。活性化CD8+ T cell は、β細胞を傷害する。MHC class II molecule-DQ8は1型糖尿病リスクと関連し、I-Ag7と同様の結合特異性をもつ。
live imaging により、CD4+ T cellが (B:12-20)を、膵臓のリンパ組織だけでなく全身のリンパ組織でも認識していることが示された。

分泌されなかったインスリン顆粒はLysosome に取り込まれる。インスリン顆粒と融合したLysosome をcrinosome と呼び、crinosomeの中でインスリンはペプチドに分解される。Wanらは、インスリン顆粒でなくcrinosome の中に1型糖尿病の原因となるインスリンペプチドが十分な量で存在することをあきらかにした。

インスリンペプチドの静脈内投与は、APCを速やかにリンパ節へ移動させる。
糖負荷試験により、インスリンの fragment はβ細胞から体循環に放出される。その結果、全身のリンパ組織でCD4+ T cell が活性化される。

Peptide secretion triggers diabetes
https://www.nature.com/articles/d41586-018-05710-z?utm_source=twt_na&utm_medium=social&utm_campaign=NNPnature

Wan X et al. Pancreatic islets communicate with lymphoid tissues via exocytosis of insulin peptides. Nature. 2018 Jul 18. doi: 10.1038/s41586-018-0341-6. [Epub ahead of print]

Creusot RJ, Postigo-Fernandez J, Teteloshvili N. Altered Function of Antigen-Presenting Cells in Type 1 Diabetes: A Challenge for Antigen-Specific Immunotherapy? Diabetes. 2018 Aug;67(8):1481-1494. doi: 10.2337/db17-1564.
Antigen presenting cells (APC)は、Dendritic cell subsets、Macrophages、B cells、Lymph node stromal cells、Liver sinusoidal cells などから生じる。

DiMeglio LA et al. Type 1 diabetes. Lancet 2018; 391: 2449–62

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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