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グルカゴンはGLP-1受容体の weak agonistである。

膵灌流実験でグルカゴンは、低グルコース濃度 (63mg/dl) でインスリン分泌を刺激しないが、高グルコース濃度 (216 mg/dl) でインスリン分泌を促進する。
グルカゴンはGLP-1受容体のweak agonist である。GLP-1はグルカゴン受容体を活性化しない。

まとめ
膵灌流実験でグルカゴンは、低グルコース濃度 (63mg/dl) でインスリン分泌を刺激しないが、高グルコース濃度 (216 mg/dl) でインスリン分泌を促進する。

グルカゴンはGLP-1受容体の weak agonistである。グルカゴンはグルカゴン受容体とGLP-1受容体の両者を介してインスリン分泌を刺激する。
GLP-1受容体拮抗薬GLP-1(9-39)は、GLP-1およびグルカゴンによるGLP-1受容体を経由したcAMP上昇を阻害する。 GLP-1(9-39)はグルカゴンによるグルカゴン受容体を経由したcAMP上昇は阻害しない。

コントロールマウスの膵灌流で、GLP-1(9-39)の使用によりグルカゴンによるインスリン分泌のベースラインは低下すインスリン分泌反応は保たれる。

ジフテリア毒によりアルファ細胞を減少させたマウスでグルカゴン分泌は認められなくなりグルコース刺激によるインスリン分泌が低下する。

β細胞のグルカゴン受容体の機能喪失で、グルカゴンによるインスリン分泌反応はコントロールと同様である。グルカゴンのGLP-1受容体経由によるインスリン分泌刺激が残存するためと考えられる。

全身のグルカゴン受容体機能喪失マウスで、膵島特にα細胞の肥大と血中グルカゴン濃度上昇がしめされている。このマウス膵灌流実験では、膵島から活性型GLP-1が分泌されている。全身のグルカゴン受容体機能喪失マウスの膵灌流でインスリン分泌量が多く低濃度グルカゴンではインスリン分泌に影響しない。このマウスでGLP-1(9-39)は、膵灌流によるグルカゴンのインスリン分泌反応を消失させる。
コントロールマウスの膵灌流で活性化GLP-1非常に低く、多くは検出感度以下である。

Svendsen B, et al. Insulin Secretion Depends on Intra-islet Glucagon Signaling. Cell Rep. 2018 Oct 30;25(5):1127-1134.e2.
 
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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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