4T study―強化療法へ至る経路は日本とは異なる

4T study では、二相性インスリンが一番降不利な結果になり、NEJ3月11日号correspondenceに反論が出ていた。

4T study のauthor の主張は、「二相性インスリンの3回打ちの方法を試さなかったが、4T studyの結果では、基礎インスリンで導入し、食前インスリンを追加する方法が望ましい。」ということでした。

基礎インスリン+食前インスリンが一番いい方法なのは明らかだが、基礎インスリンで導入するのが一番いいかは疑問です。

経口薬で血糖コントロール不良の場合、食前インスリン3回で導入し、メトフォルミン、グリメピリド、α―GIを調節してもコントロール不良か、インスリン分泌不良な場合に、基礎インスリンを追加する方法が、私は一番多い。経口薬で、インスリン基礎分泌分を補っていることになります。


超速効型インスリンを4から8単位程度であれば、低血糖のリスクも少ない。血糖コントロールも基礎インスリン+食前インスリンとそれほど変わらないように感じています。


JDDMによる、日本の調査では、A1C ≤ 6.9% の割合は、基礎インスリン一回で16%、インスリン2回注射で19.7%、毎食前インスリンで31.3%、基礎インスリン+直前インスリンで28.3%という結果でした。


4T study の対象者はBMI 30 で、インスリン必要量も多いため基礎インスリンの追加は必須となると思われます。日本の患者は、BMI23-24(JDDMスタデイ)であり、BMI が大きく異なることが、インスリン治療選択に非常に影響しています。


1. Insulin Regimens in Type 2 Diabetes N Engl J Med 2010; 362;956

2. 2型糖尿病患者における薬物療法に関する実態調査(IIIインスリン療法患者の臨床像と血糖コントロールとの関連JDDM12) 金塚 東・川井 紘一・平尾 紘一・大石まり子・小林 正 糖尿病データマネジメント研究会 (JDDM)糖尿病2009; 52: 123

医師ブログ20100314  

 先週末は京都に行ってきました。林万昌堂のお菓子。実際の栗ではないけど栗の味と桜が一緒に楽しめます。京都駅で循環器のDrに会って、京都で循環器病学会が開かれていたことを知りました。

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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