ACCORD Lipid trial

フィブラート系の薬剤は、HDLコレステロールを上げ、中性脂肪(TG)を低下させる作用がしめされています。ACCORD Lipid trialは、心血管イベントリスクの高い2型糖尿病患者に対しシンバスタチンに加えフェノフィブラートを上乗せしたトライアル。フェノフブラートによるTG低下、HDLコレステロール上昇により心血管イベント抑制を試みたものでした。

 

シンバスタチンは40mg/日以下、フェノフブラートは、160mg/dayで開始し、GFRで調整。

プライマリーアウトカムは非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中、心血管死。5518人の2型糖尿病患者、4.7年のフォローアップ。

 Lipid trialエントリー基準

心血管病がある4079、Subclinical cardiovascular disease か、2つ以上のリスクファクターのある5579

LDL 60-180 mg/dl

HDL 55mg/dl 未満(女性と黒人)、50 mg/dl (そのほかのグループ)

TG 750 mg/dl 未満か、400mg/dl 未満(脂質治療中)


プラセボとフェノフブラートで、プライマリーアウトカムは有意差なし。

男性はbenefit があるが、女性は有害(possible harm)。

ベースラインのTGが高く、HDLコレステロールが低いサブグループにはbenefit がある可能性があり。

 

感想

結果としては、プライマリーアウトカムに有意差なしですが、サブグループ解析では得られる情報があった。TGが高く、HDLが低いサブグループには、benefit がある可能性がある。

日本ではrhabdomyolysisなどの副作用点でスタチン、フィブラート併用はかなりの慎重投与となっているので併用が増えるか疑問。女性では行うべきでない。

心血管イベントリスクあるいは既往のある人には、スタチン+ ethyl icosapentate (EPA) の併用も多いと思います。


Effects of Combination Lipid Therapy in Type 2 Diabetes Mellitus The ACCORD Study Group Published at www.nejm.org March 14, 2010 (10.1056/NEJMoa1001282)

 

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N. Ishizuka

Author:N. Ishizuka
糖尿病専門医です。インスリン分泌の基礎研究を経て臨床に戻りました。これまで読んだ論文を臨床に生かしていこうと思い、ブログ形式でまとめています。

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